今回はアナログではなくてmyspace経由で知ったアーティストを青田刈り的に紹介したいと思います。 「The Bloody Beetroots」と言うアーティストなんですが、「Justice」が「Waters Of Nazareth」で見せた暴力性や「Boys Noize」なんかを彷彿とさせるような輪郭だったボディ感のあるベースをよりネクストな方向に押し進めた感じ。 かなりどのトラックもクォリティにムラがないんですが、強いてあげるなら「Ezekiel Eats Red Hoodie」、自分も先日もプレイした「Harvest Time」がお勧めです。
今後来るんじゃないかなーと音だけ聴いて勝手に思ってたんですが、実際に「The Whips / Trash」、「Fox N' Wolf / Beat Me Up」のRemixオファーが既に入っている模様。 勘のいい方はお気づきかと思いますが両方とも「Kitsune」絡み(「Fox N' Wolf」に至っては「Digitalism」と同じくデビューから「Kitsune」オンリーですね。)なので、もしかしたら「Kitsune」からのRemixリリースになるのかもしれません。
その素性はと言うと、どうやら「Bob Rifo」と言うパンクバンドのメンバーの別プロジェクト的な位置づけなようです。 「Death From Above 1979」と「Mstrkrft」の関係をイメージすると判りやすいんでしょうか。 (ちなみにこのバンドも既にインディーでリリースがあり、そのレーベルの中に何故か「April77」が。「April77」本当にアナログリリースまでしてるんですね。)
ところで今回もかけたのがこの「Beastie Boys Vs Alan Braxe / Beastiality」。 1998年頃に流通した「Beastie Boys / Intergalactic」と「Alan Braxe / Vertigo」の「Thomas Bangalter(Daft Punk)」によるRemixのMash Upです。 (「Vertigo」については過去記事を参照ください。)
DJ Mehdi / Stick It 去年「I Am Somebody」が大ヒットした「DJ Mehdi」。 「Mehdi」にしては地味めなトラック。 1分半くらいしかないのでアルバムの間奏的な意味合いが強そう。
Mr.Flash / Disco Dynamite 「Busy P」が彼のトラックをリリースするために作ったのがこの「Ed Banger」。 まさにタイトル通り、ファンキーなシンセフレーズが縦横無尽。
Krazy Baldhead / Strings of Death 先日リリースされた「Dry Guillotine E.P」もヒット中の彼。 確実に「Rhythim Is Rhythim / Strings Of Life」をもじったであろうタイトル。 ところがトラック自体は全然関係なく「Krazy Baldhead」節。
Sebastian / Greel 「Justice」と肩を並べる同レーベルの看板でありもっともネクストな音を発信する「SebastiAn」の新曲。 「Ross Ross Ross」でかなりハードルあげてましたがこの人は裏切らなかった。 間違いなく今までの流れを引き継ぎながらもよりエッジの効いた音色になった気も。
Klaxons / Golden Skans to Interzone (So Me Remix) なんと「Ed Banger」のグラフィックを一手に引き受ける「So Me」がRemixを。 それも「Klaxons」! そして「Golden Skans」と「Atrantis To Interzone」両方使いという凄まじさ。 これを聴いてトラックなんて誰にでも作れる気になればいいんじゃないかと思います(笑)
三者三様に素晴らしかったんですが、やっぱり自分がフィーリングが合うなあと感じたのはSurkin坊。 シカゴ系のカットアップスタイルがやはりルーツとしてあるようで、その辺りのトラックを中心にプレイしてました。 特に「Thomas Bangalter / What To Do」をかけていたのにはびっくり。 (「Modular」とかのオージー勢はよく「Roule」時代の「Thomas」のトラック使ったりしますね。)
これではB面に収録の「Erol Alkan」のRemixについてはmatsさんの記事を参照してもらうとして、素晴らしいのはこの「SebastiAn」と「Surkin」というチョイス。 これにはおそらく「Simian Mobile Disco」のメンバーでもある「Klaxons」のプロデューサー、「James Ford」の影響が間違いなくあると思います。
そして変態カットアップが代名詞、そのトラックの使い勝手の悪さから12インチに収録される際内側にまわされる事の多い「SebastiAn」ですが、今回は「Rapture / Get Myself Into It」のRemixに続いて割と原曲のボーカルを大事にしたRemixをしています。 そして一方「Surkin」はと言うと容赦なく縦横無尽にカットアップ。 ほぼ原型を留めていません。 (かろうじて「Golden Skans」と言っているボーカル部分を使っているのがご愛嬌。)
正直「Para One」や「Surkin」のような爆発的ヒットに恵まれてないことからもどうにも地味な印象がぬぐえない彼ですが、是非現在発売中の日本特別編集版である「Je Ne Vous Oublierai Pas (I Will Not For Get You) 」を聴いてみてください。 自分もこれで印象が変わりました。 めちゃくちゃ格好いいです。
■Para One
この「Institubes」の看板アーティスト。 「Tacteel」と同じく「TTC」のトラックメイカーであり、彼とともに別ユニット「L'attrier」等としても活動。 なんと言っても彼の地位を不動のものにしたのは去年のアンセム級トラック「Dudun-Dun」。 とにかくこのトラックはやばすぎです。 また「Daft Punk / Prime Time Of Your Life」、「Mstrkrft / Work On You」のRemixでも注目。
■Surkin
デモテープを「Tacteel」に渡したことからトントン拍子でデビューが決まったシンデレラ・ボーイ。 しかしその才能は疑う余地なく、リリースした「Radio Fireworks」、「Ghetto Obsession」は共に大ヒット。 また最近ではあの「Klaxons / Golden Skans」のRemixも依頼される末恐ろしい20歳。 またCDアルバムのジャケットは「Justice」の「Gaspard」(グラサンの方)の変名、「Gaspirator」が担当しています。 続きを読む